【自律神経ってのはよくできているのです③】

10月19日(月)
【三宮  鍼灸・整体院 ひわたし】の樋渡です
いつもありがとうございます!

 

さて、

何度かのシリーズモノになってしまっている【自律神経について】の記事ですが

今回で3回目となりました!

2回目後からすぐに書く事ができずにすみませんでした。

 

まだ以前の記事を読んでいない方はコチラ!

【自律神経ってのはよくできているのでっす①】

【自律神経ってのはよくできているのでっす②】

 

今回は『自律神経失調症に対してなぜ鍼灸や整体は効果があるのでしょう?』

という事について書かせてもらいますね!

 

【自律神経って?】

ちょっとシリーズ化で長くなっているので、軽くおさらいを・・・

 

本来ならば拮抗している力関係にある

交感神経と副交感神経が、何らかの起因でバランスが崩れてしまって9d463ff31eaf7c31fa846d32bd1c0729_s

戻れなくなっている状態が

『自律神経失調症』となるわけですが

この状態からなかなか抜け出せないのが『負のスパイラル』と言う事に

なりますね。

 

この負のスパイラルに大きく関係しているのがストレスになります。

本来ならば、脳内ホルモンの作用でストレスは解消されて行くはずなのですが

ストレスが重なり、それがうまく行かずに交感神経が優位になった状態がキープされしまっているのです。

 

なので、交感神経を『緩める』事が重要になってきます。

交感神経は『逃走と闘争』を主る神経なので、逃げるにしろ戦うにしろ筋肉と連動しています。

ですから、実は交感神経は筋肉にも分布しています。

つまり、交感神経が緊張状態にありると、筋肉も緊張状態で硬くなり痛みを感じます。

この硬くなった筋肉が血液の流れを滞らせることによって老廃物が体にたまり、痛み物質に変化することで

すぐには取れない痛みとなります。

 

対する副交感神経は『保存と修復』を主っていますので、体を維持(保存)する為の栄養を吸収したり、

体内で物質代謝を起こして体の傷ついた組織や

古くなった細胞を生まれ変わらせて体を回復(修復)させています。

つまり内臓にも分布しているのですね。

内臓の代謝が良くなり機能が回復することで、血液の循環量が増し、痛み物質を流して分解することで

血流不足からくる疲労感も回復ます。当然、脳内ホルモンも正常に作られ働いてくれるので

ストレスを早く解消する事ができるのでストレスに対する耐久度が上がってきます。

 

つまり、交感神経をゆるませて、副交感神経優位状態を作ることで体が修復されて正常な機能を取り戻すことができ、

自律神経のバランスの取れた『正の連鎖』を起こすことになります。

体をこのような状態にしてあげる事が健康でいられるポイントなのです。

 

【では、交感神経を緩めるにはどうすればいいの?】

先ほど書いたように、筋肉にも交感神経は分布しています。

ストレスによって交感神経が優位状態の筋肉は硬くなり、コリ感や痛みを感じます。

交感神経が体中に分布している事から、体中のどこでもこのような事が起こります。

この全身の緊張して硬くなった筋肉を柔らかく緩めることで

優位状態である緊張した交感神経も緩んできます。

 

【では、副交感神経を優位にするにはどうすればいいの?】

筋肉に対するアプローチは交感神経を鎮めるために行いますが

副交感神経に対するアプローチは皮膚や皮下組織にアプローチすることが有効と言われています。

つまり、副交感神経の働きを起こそうとするなら筋肉まで達するような刺激を与えない方がいいのですね。

この筋肉にまで達しない『優しい刺激』が脳にとってストレスなく副交感神経を優位にしてくれるスイッチになるのです。

 

皮膚への刺激と考えると、『なぜる』や『さする』などがマッサージや按摩の技術にもありますが

鍼灸治療の手法には筋肉まで鍼を達しさせない皮膚や皮下組織にアプローチする方法がいくつもあります。

つまり、ツボに対する治療ですね!

鍼灸では筋肉に刺激を加える方法もありますが、皮膚にあるツボに優しい刺激を与えて副交感神経を優位にしてくれるスイッチを押すのです。

鍼を刺すだけが鍼療法ではないんですよ。f8266bfa78330631480e9982a99113f8_m

 

【強くマッサージする方がこりが取れて良いんじゃないの?】

そう思われている方も多いと思いますが

交感神経だけにアプローチすることのみを考えればいいのかもしれませんね。

しかし、

強いマッサージや強もみは筋肉を傷めてより硬くしてしまうことや、副交感神経を

十分に活用して本当の意味での体が回復するスイッチを押すという事は難しいです。

自律神経失調症や3ヶ月以上に及ぶ長期間の痛みのある方にはお勧めできないと考えられます。

強い刺激は気持ちいいという人もいますが

『その場しのぎに過ぎない』と覚えておいて頂きたいと思います。

 

【負のスパイラルから脱出するには】

ここまでの内容で、自律神経失調症などの交感神経や

副交感神経のバランスを崩してしまっている状態は

ストレスなどにより交感神経が優位の状態が維持されて体の緊張状態がつづき、

リラックスできない状態になることで、副交感神経が優位になれなくなり

体が『修復』されない状態となるので

ストレス耐性の弱い『負のスパイラル』に入ってしまい、脱出できない状態になっていることはわかって頂けたと思います。

 

そこから脱出するには整体や鍼灸で硬くなった筋肉を緩めて、優しい刺激を皮膚に加えることで

交感神経と副交感神経が正常なバランスを取り戻し、脳内ホルモンの分泌も良くなることでストレス耐性も上がり

体の調子も気分もいい毎日を過ごせるようになってきます。

この『正の連鎖』を生む方法として鍼灸でも整体でもどちらでもお好みの方法で良いとは思いますが、

効果のある鍼灸、整体を両方同時に受けることが自律神経失調症には最も効果的と当院では考えております。

 

それでは今日も健やかにお過ごしください♪

 

 

鍼灸師・柔道整復師 樋渡聰介 監修
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