神戸三宮 鍼灸・整体院 ひわたしの樋渡です。
朝おきようとすると腰の痛みでしばらく動けない、しばらくしてゆっくりと動き出す。
もしこんな腰痛に思い当たる場合、腰痛があるのは朝だけで昼になれば何ともないといった事はないでしょうか?
朝の起床時の腰の痛みは特殊な腰痛ではなく慢性腰痛の一般的な症状の一つで寝ているときにポイントがあります。
【どうして朝だけ腰がいたくなるの?】
寝ている時は自立神経の加減によって血流の量が約3分の1にまで下がって減少すると言われています。
寝ていると時は起きている時に比べて体を動かすことが少なくなるので筋肉へ行く血液の量も少なくなってしまいます。
筋肉へ流れる血液の量が少なくなり、必要な量を下回ると『虚血性疼痛』(きょけつせいとうつう)という痛みを引き起こします。
この虚血性疼痛が朝の腰痛の原因になっていることがよくあります。
これは筋肉への栄養や酸素が行き届いていないですよ、という筋肉からのSOS信号なんです。
普段から腰の筋肉に疲労がたまって硬くなってくるとこの虚血性疼痛はおこりやすくなってきます。
もしも今の腰の状態が『痛みを発するまでは不足していないが血流量が痛みを引き起こす前のギリギリな状態』であるならば、就寝時の血流量が少なくなることによって朝の腰の痛みとなります。
そして朝に痛む腰をゆっくりでも動かすことによって筋肉へ血液が流れ、栄養と酸素が届くことで腰の痛みがだんだん引いていってくれるのです。
【朝の腰痛の原因は反り腰】
腰の痛みを感じる方に多いのは『反り腰』になってしまっていることです。
普段の生活から腰を反らせるように筋肉に無意識に力が入っているので、腰の筋肉に疲労がたまり硬くなってきます。
精神的なストレスや重い物を持つような腰に力を入れることが多い方にこの傾向がみられます。
なかには就寝中の寝ている体勢でも腰をいつの間にか反らせてしまっている事が多くあり、寝ている間も筋肉を使っていることになってしまいます。
これではせっかくの筋肉の疲労を回復させるための睡眠時間のはずが、就寝中の反り腰によって更に疲労がたまる事になってしまいます。
疲労して硬くなった筋肉は血液の循環が滞りやすくなってしまうので、血流が低下してしまう就寝時に疲労を回復することがむずかしくなってしまいます。
そのため毎朝くり返される慢性的な腰痛になっていってしまうのですね。
【朝の腰痛を防ぐには何に気をつければいいの?】
これらのことから朝の腰痛が起こる仕組みはわかって頂けたと思います。では次は具体的に何をすればいいのかという事になりますね。
腰の硬くなった筋肉のコンデションの改善と、筋肉への疲労を普段からためないようにすることが朝の腰痛を改善するのに大切なのですが、今夜からすぐにでも始められる事も大切ですよね。
朝の爽やかな目覚めのために次の『就寝時の2つのポイント』に今夜からでも気をつけてみてください。
★『就寝時の2つのポイント』
睡眠中に腰を反らさないようにする事が朝の腰痛を防ぐ第一歩です。
1.膝下に枕を入れる
あお向けに寝るときは反り腰で疲れた筋肉を休めるために膝の下に枕を入れて寝ましょう。
枕を入れることで骨盤の角度が変化して反り腰が軽減された体勢になります。
膝下枕も専用のものが販売されてはいますがバスタオルを2枚重ねてくるくると丸めたものでも十分です。
寝返りで外れてしまうのは気にしなくてもかまいません。
深い眠りに入るまでの間だけでもいいので、腰の筋肉に休息をとらせて反り腰の疲労回復をうながしてあげましょう。
両膝を立てた状態で寝るのも気にならない人ならいいと思います。
2.ベットのマットを少し硬めに
柔らかいベットの方がフカフカして腰痛にはいいと思われている方もいるかもしれませんが、実は少し硬めのベットの方が腰痛の改善や予防には適しています。
ベットが柔らかいと仰向けに寝たときにお尻が柔らかいマットに沈みこんでしまうことで反り腰を強調させてしまうので、少し硬めにすることでお尻が沈まず、腰の反りが軽減されるので腰回りの筋肉を休息させる事ができます。
でもベットマットを買い換えるとなるとまとまったお金がかかりそうだな・・・
という方は、5~7センチくらいの畳用の薄いマットレスが市販でありますので、少し硬めを選んで今あるベットマットの上に敷いてみるのも良いと思います。これでも十分に腰の沈み込みを防ぐ効果があります。
こちらはニトリさんで見つけました。3,000~5,000円くらいの価格です。
以上の2つのポイントを実践すると朝の腰痛が改善されてくると思います。
今まで起き上がるまでに使っていた時間が、そのまま朝のゆとりの時間になりますので
朝の気分も自然と上向きになってくれそうですよね。
しかし、上記の方法を実践してみたけど朝の腰痛が改善しきれない、何よりなるべく短い期間で腰痛を治したい、そうお考えの方は体の専門家である整形外科、接骨院、整体院、鍼灸院などの治療を併用されることをお勧めいたします。
鍼灸師 柔道整復師 樋渡聰介 監修