【三宮 鍼灸・整体院 ひわたし】の樋渡です
さて、朝の疲れや眠りの質でお困りの患者さんからよくマットレスについて質問されることがあります。
『マットレスは柔らかめがいいんですか??』
『CMでやってる〇〇ってどうなんですか?』
みたいな感じです。
結論から言うと、超健康な人なら何でも大丈夫です。
体の筋肉がどこも悪くない人は硬かろうが柔らかろうが体が寝具にあわせてくれます。
もしも体中の筋肉が柔らかければ板間でごろ寝しても体は痛くないんです。
でもそんな人はかなり少ないと思います。
多くの方は多かれ少なかれ筋肉に硬さ(こり)がありますので。
肩こりや腰痛もちの方なら尚更です。
そして、良く深夜の通販番組などで低反発マットレスによって体の不調が治りました!的な体験談をされていますが、私は理屈がどうなのかなと思うんです。
『低反発なら体重を分散して、体中に均等に体重がかかるので体に良い』
みたいな感じの理屈です。
もっとものように聞こえますがこれは良い寝具の目的と違うんですね。
寝具の目的は『質の良い睡眠にすばやく長く入っていれる事』です。
つまり、違和感なく寝ていられる事が最低条件になります。
しかし、低反発マットレスの最大の難点は違和感が生まれることです。
よく思い違いをされていることがあるのですが、『寝返りしないのが良い睡眠』と思っていませんか?
寝返りは人の睡眠時に必要な動きなので、寝返りしやすい事が良い睡眠の絶対条件なんです。
低反発マットレスはこの寝返りがしにくいようにできています。
この寝返りができない事が違和感となり質の良い睡眠を妨げます。
もともと低反発マットレスは寝たきりの方の為に使われていました。
寝たきりの方は寝返りをうつ事ができないので、どうしても体の同じ場所がマットレスなどの寝具に当たる事になります。
そして、その当たる部分は体重による圧迫で特に血行が悪くなってしまうことによって『褥瘡』(じょくそう)と呼ばれる皮膚の部分的壊死を起こしてしまいます。いわゆる床ずれですね。
これを防ぐ為に介護者は2時間おきの体位変換、つまり寝返りをうたせて体の位置を変える行為を行っています。
しかし、2時間おきの体位変換でも褥瘡はなかなか完全には防ぐことができないんですね。
そこで、低反発マットレスを使うのですが、それでも4時間以内には介護者が体位変換を行います。
それ以上の同じ所が圧迫されるのはやはり褥瘡のリスクがあるのですね。
そして睡眠中は心拍数、血圧などが活動時よりも落ちます。
寝転がっているのでそれほど高い血圧などは要らないのですがそのままだとむくんだり体が冷えたりしてしまいます。
寝返りは寝ている間の筋肉への血液の循環を促す為でもあります。
つまり、どんな寝具でも寝返りは必要なのです。
ですが、低反発マットレスは体がマットにピッタリ沈みこむのが特徴です。体がマットレスにはまり込む訳ですね。
さて、そのはまり込んだ状態から体に必要な寝返りはすんなりとできるでしょうか?
かなり体に力を入れて、下手すれば一回体を起こしてから寝返りするくらいの感じになります。
深めの柔らかいフカフカのソファから立ち上がるのに意外と労力がいるのと同じです。
低反発マットレスは体に必要な自然な寝返りがうてない事により体に違和感を感じさせてしまいます。
その違和感は質のよい睡眠を妨げる事に繋がります。
つまり
『深い質の良い睡眠にすばやく長く入っていれる事』
という良い寝具の条件からは外れることになりますね。
なので寝ているのに逆に疲れてしまう感覚や、目が覚める、朝から肩がこっている、などの状態になりやすいと言えます。
以上の事からマットレスは少し硬めなのがいいのでは??
というのが私の見解です。
もしも寝ても疲れが取れない、夜中に眼が覚めやすい、寝起きから肩こりを感じるような人はマットレスの硬さも見直してみるといいかもしれませんよ。
鍼灸師 柔道整復師 樋渡聰介 監修
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