5月9日(月)
【神戸三宮 鍼灸・整体院 ひわたし】の樋渡です。
いつもありがとうございます♪
先日アキレス腱の痛みで来院された患者さん
『特に思い当たる原因もないのに、このままだとアキレス腱が切れてしまうんじゃないかと心配になって・・・』
とおっしゃっていました。
どんな痛みかお話しを聞いてみると、
・歩きはじめにピキッと痛みが走り、アキレス腱が切れるんじゃないかと思う。
・歩くだけで鋭い痛みがかかとの後ろに走るので歩くのが怖くストレスに感じる。
・階段の下りでかかとのうしろからアキレス腱に突然、痛みが出ることがあるのを何度も繰り返している。
というものでした。
アキレス腱の痛みは足の筋肉を変に伸ばしてしまったとか、かかとをぶつけたとか足首を捻ったなど思いあたる事がないのに痛みが起こることがあります。
そんな時に参考にして頂ければと思います。
≪普段からスポーツしていないのですが・・・≫
普段運動もしないし特に傷めた記憶もなく腫れなどの炎症もないのにアキレス腱に鋭い痛みを感じる場合は一体何が起こっているのでしょうか??
これらに多くみられる原因はアキレス腱ではなく、そのもう少し上のふくらはぎや太ももなどに原因がある事が考えられます。
腱というのは筋肉がだんだんと細くなり骨に引っ付くようになっている所を言います。
なので筋肉の先端は必ず腱になっているんですね。
アキレス腱も例外ではなく、ふくらはぎの筋肉がだんだん細くなってアキレス腱と名前を変えてかかとの骨にくっついています。
しかし、長時間の立ち仕事やいつも以上にたくさん歩いた、階段をたくさん登ったなど脚に疲労が溜まっている場合は炎症がみられなくてもアキレス腱に痛みが走る事があります。
筋肉は疲労が溜まるとふくらはぎに限った話ではなく、太ももも含めた脚全体の筋肉が硬くなり縮こまってきます。
脚はもちろん、体は全体的につながって連動して動くようになっていますので、どこかの筋肉が硬くなり縮こまってくると縮んだ筋肉の末端がだんだん引っ張られるようになり逃げ場がなくなってさらに末端へと負担がかかってしまいます。
それが脚全体の場合ならアキレス腱に負担がかかってきて痛みを感じるんですね。
こういったことからアキレス腱に腫れや触ってもそれほど痛くないなどの炎症状態が見られなくても、歩いたり階段を降りたりしたときに痛みを感じるということがおこってきます。
普段からスポーツをする方ならアキレス腱に強い負担がかかり、アキレス腱そのものを傷めて痛みを感じますが普段スポーツをしない方でアキレス腱が痛いと感じる場合は脚全体の疲労を取ることが必要となってきます。
≪アキレス腱の痛みを解消するには?≫
【脚のストレッチ】
・太ももの裏のストレッチ
脚の筋肉でも意外と疲労が溜まりやすい部分なのですが、自覚的にしんどさを感じにくい部分でもあります。
ストレッチしてみるとわかると思いますが思いのほか硬くなっている事がよくみられます。この硬さが末端へ伝わりアキレス腱への負担となり痛みを引き起こしているのです。
・ふくらはぎのストレッチ
ふくらはぎの筋肉は細くなりアキレス腱へとなっていくのでアキレス腱の痛みにはとても重要な部分です。
しかし、痛みのない人と比べてみてアキレス腱に腫れや熱感などの炎症症状がある場合は無理にストレッチすると悪化することに繋がりますのでふくらはぎのストレッチはおすすめできません。
炎症がない場合に限りするようにしてください。
【入浴で疲労回復】
脚全体の疲労が溜まっている場合は特に疲労の回復が重要になってきます。
なので、自宅でできる手軽な疲労回復方法としてはお風呂にゆっくり浸かり血流を良くして筋肉の疲労を取るようにしてあげましょう。
この時のお湯の温度を38~40度程度の温度にしておくことがポイントです。
もしも入浴後にアキレス腱の痛みが強くなってしまった場合は炎症がある可能性があるので入浴後に氷で冷やすアイシングをすることを忘れないでくださいね。
≪アキレス腱が痛む時にやってはいけない事≫
アキレス腱に限らず、筋肉やスジ(腱)が痛む時についやってしまうのが
グイグイ揉みほぐそうとマッサージしてしまうことです。
硬くなっているところを揉みほぐせば筋肉が柔らかくなって痛みも引くんじゃないか??
と、揉んでみたくなる気持ちも解りますが加減を間違えると炎症を悪化させてしまったり、無かった炎症を引き起こしてしまったりとさらにつらいことになってしまう場合があります。
アキレス腱のストレッチも同じ事が言えます。痛むとき、炎症がある時には直接痛いところをガマンして刺激しないことをお勧めします。
なかなかアキレス腱の痛みが改善されない場合は、無理にご自身で何とかしようとせずに信頼できる整形外科や接骨院、鍼灸院、整体院などの専門家に相談してみてください。
≪病院で言われる一番可能性が高いのはアキレス腱炎≫
アキレス腱が切れるかのように痛む時に整形外科などで第一に診断されることが考えられるのは『アキレス腱炎』もしくは『アキレス腱周囲炎』です。
(どちらも同じような症状ですが腱のみなのか、その周りにも炎症があるかの違いです。)
アキレス腱炎はサッカーやマラソンの走る競技やバレーボール、バスケットボールといったジャンプ競技、テニス、バドミントンなどのストップ&ゴーがメインのスポーツをされている方に多くみられます。
一般的には湿布薬で鎮痛、テーピングもしくはヒールパットなどを使って歩くときのアキレス腱の動きを少なくする目的で処方されます。
運動を控えて休息をとることで2週間ほどで良くなって行くケースがほとんどです。
しかし、
特に運動もしておらず、アキレス腱やその周りが腫れてもいないのに、突然ズキッと痛みが走る方もおられます。
この場合、アキレス腱には炎症が診られないのでアイシングや湿布を使っても効果は得られにくいです。
アキレス腱の痛みは鋭く走るので
『突然、ブチっとアキレス腱が切れてしまうんじゃないか??』
と思われる方もいます。
≪アキレス腱が切れてしまうことは日常生活では起こりにくい≫
アキレス腱は太さが1センチ以上もある太い腱なので日常生活で切れてしまうことはかなり少ないです。
スポーツの現場でも、接触があったりジャンプやダッシュなどの強く踏み込む動作のときに切れるので大人が普通に生活するレベルの運動量ではかなりまれです。
ですがもしも足にバットで殴られたような衝撃を感じたり、ブチッと断裂音が聞こえたり、痛みが引いてもつま先立ちができないなどがあれば断裂の可能性がありますので注意が必要です。
もしも久しぶりに運動をする際にはしっかりと体を温めるようなウォーミングアップの準備運動をして予防する事をおすすめします。
≪まとめ≫
・アキレス腱の炎症がないのに痛いときは脚全体の疲労がある
・脚の疲労回復には無理のない太ももからのストレッチと入浴がおすすめ
・アキレス腱を揉んでマッサージするのはかえって危険
・アキレス腱炎はスポーツをする方に起こりやすいが、アキレス腱が切れてしまう事はスポーツをしない日常生活では起こりにくい。
・なかなか改善しない、急いで治したい場合は専門家に相談する
それでは今日も健やかにお過ごしください♪
監修
鍼灸師 柔道整復師 樋渡聰介
【三宮 神戸市中央区で肩こり、腰痛、疲労回復なら鍼灸・整体院ひわたし 】
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