【腰痛にも脳の仕組みが関わっているのです】

10月27日(火)
【三宮 鍼灸・整体院 ひわたし】の樋渡です
いつもありがとうございます!

急な冷え込みも出てくるようになった秋の季節ですがこのタイミングはギックリ腰が多くなってくる季節です。

秋から冬のお正月過ぎくらいまでは増えて行きます。

毎年、お正月にギックリ腰になる地元の友達がボクにはいるのですが、今年はどうなるのか今から予防して欲しいところですね!

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さて、ギックリ腰を何度か経験したり、慢性的な腰痛持ちの方は

腰にいつも不安を抱えている方がたくさんおられます。

ボクの地元の友人もその一人です。

なので、腰の相談を受ける事ももちろんあります。

その時に

『腰の痛みが気になって下手に動いた時にちょっと痛いし、またギックリになったらイヤだから一定の動きはしないようにしている。』

と、ギックリ腰から慢性腰痛になった経験者の友人は語ります。

なので、そんな時はこんなお話をします。

『そのままやったらまたギックリになるで。普通の動きができる腰にならんとなぁ。腰痛の人をよく見てきたから痛いのも解るし、またギックリになったら・・・って気持ちも解るけどいつまでも痛いと思ってたら体は良くなっても、脳が痛みを自分で作ってしまうようになるで。

『えっ?脳が!?』

【慢性的な痛みは、脳の扁桃体という場所を過剰に興奮させてしまいます。】

脳にある扁桃体という所は、「恐怖」「怒り」「不安」「悲しみ」を感じている時に興奮する所です。

つまり情動に対して興奮する場所となります。

そして

扁桃体は痛みの刺激と不快情動を結びつける役割をもつことが示唆されています。

つまり、

『痛い!これはまだ痛い!腰が痛いし、あれもこれもできない!

やったらもっと痛くなるに決まってる!

しかも、こうしたらもっと痛いんじゃ??じゃ、この先もっとひどい痛みになってしまうんじゃないの??

このまま一生、腰が痛くて、最悪立てなくなったらどうしよう・・・』

こんな暗い未来を想像してしまうことで、恐怖感や不安感を持ってしまい

脳の扁桃体が反応してpixta_9177029_M

痛い=不安

不安=痛い

となってしまって

不安だから痛みを感じるという何とも不思議な腰痛になっている事もあります。

長い期間、痛みが続いている場合ほど扁桃体が興奮している状態となりますので

痛いんじゃないだろうか?と考え過ぎると痛みにフォーカスしてしまい、痛みを少しでも感じた段階で

やっぱり痛い!となり、痛みに振り回されてしまいやすいのです。

これは脳の扁桃体が感じさせている腰痛となるわけです。

不思議と思われるかも知れませんが、脳の誤作動で無いはずの痛みを感じることは昔から知られています。

扁桃体の興奮は、情動的側面への影響で知覚の強度にも影響をあたえると考えられています。
つまり

痛みの原因となる刺激がない場合でも、扁桃体の興奮性が高まると慢性的な痛み引き金となることが確認されていて

不快な情動反応が慢性的な痛みに関与することが示唆されています。

不安な気持ちや痛みを考えたり想像したりすることで、痛みが余計に気になるようになり、痛みも増幅されて扁桃体もより興奮するという事です。

【そんな扁桃体の興奮を抑えて早く慢性腰痛から脱するには?】

脳の扁桃体の活発な興奮により起こっている痛みなのですから

同じく脳の機能を使っていけば良いわけです。

機能には何でもブレーキとアクセルがあります。

何かに期待する事で、脳の側座核という所が興奮します。この側座核が扁桃体のブレーキとなるのです。

ブレーキをかける事で、痛みも軽減していきます。

ではどうすればこの側座核を効率よく働かせ、扁桃体にブレーキをかけるかですが

これも思考の仕方になります。

治療を受ける事によって期間は様々ではありますが、10の痛みが8になり、7になり、5になり・・・・と、最後に0になるわけですね。

例えば痛くて歩けない、動けないと思っていたけど、ちょっと痛みを我慢すれば歩けるようになってきます。

この時に、『歩いたらまだ痛いから歩かない

と思っていると治愈が遅くれる、もしくはいつまでも痛みが続く慢性化ということになります。

『歩いたらまだ痛いけど、昨日より歩けた!』

『顔を洗うときに腰が痛い、でも前よりかがめるようになっている!』

と言うように

これからの期待感や少しずつの変化を見つけて、良くなって行くんだ~!と

思う方が側座核が反応してブレーキが働いてくれます。

ですが、痛いのを無理やりガンガン動け!と言っている訳ではありませんのでね。

出来る範囲からでいいので、動けることや痛みが変わって良くなって行く、良くなって行っているという方向に意識を

向けてもれえればいいと思います。

ですので当院では腰痛には医学的に「ヤバイ」と判断しない限り

「なるべく日常生活を普通に過ごしてください」とお伝えしております。

もちろん、なるべく早く痛みを取るように治療させて頂きますが、

患者さんご自身の意識の方向性というご協力があれば

より早い効果を感じてもらえると思いますよ!

それでは今日も健やかにお過ごしください。

鍼灸師・柔道整復師 樋渡聰介 監修

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